「パレルモ・シューティング」ヴィム・ヴェンダース監督/2010年作品
01 23, 2012Posted in未分類

先日、刺激的な感覚を求めて、cineposのスタッフとともに、
本作鑑賞のため、山口市のYCAMまで足を延ばしてみることにした。
デニス・ホッパーやルー・リードといったヴェンダースゆかりのキャストが光る中、
彼らを際立たせているのは何と言っても作品世界観であることを忘れてはならない。
ある種の宗教性を帯びた生の向こう側にあるもの、その意味と自ら生を受けたこと
への使命感、この連結こそがいつしか現実的日常に埋没し自己を苛む精神構造から
抜け出る唯一の術であると、本作は謳っている。
教条的ではない、ヴェンダースの慈愛がこの作品には優しく宿っている。
何かを伝えることは難しく、時として人と人との別れへと向かう場合もある。
一日一生の気持ちでただただ自分自身と向き合っていくという基本的なスタンスは、
絶えず心がけていきたいと思うのである。
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